萩は町の中に百か寺を抱えるほど寺が多い。しかし、一番古い寺となると、平安時代の初めに創られた天台宗の古刹「南明(なんみょう)寺」である。場所は、山口から萩に入るとすぐ右手の山の中腹にある。しかし、今ではこのお寺にある「糸桜」が有名で、萩市近辺の方々この桜を見に訪れる。江戸時代の人が、お花見をするのに「南明寺のいと桜、散っちゃあ、行っちゃあ、見ちゃああっても、咲いちゃあ、行っちゃあ、見ちゃあない(そろそろ咲いただろうと思って行ってみてもすでに桜は散っていた)」と言っているように、花の寿命の短いことで有名だ。