奈良時代「大仏建立」に際して、萩には「白牛伝説」がある。この伝説で登場する豪族「国守家」には、朝廷から賜った姫君「葵の前」が亡くなると「葵大明神」が祭られ、いつのころから「大タブ」の木が植えられた。
昔からタブの木は「鎮守の森」の木として有名で、高さは20メートルにもなる。葵大明神の大タブは、幹まわり5メートルと県下でも最大級で、長い歴史を感じさせる。しかし、幹は6メートルのところでなくなっている。近くの人の話では、明治時代の初め前原一誠が先頭になって起こした不平士族の反乱「萩の乱」の舞台となって上半分がなくなったとか。鎮守の森も激動の明治維新を語り、少し痛々しくお座りになられている。